大規模災害時、発災数日後からは慢性疾患の管理や避難所での感染症予防、震災関連死の回避など、避難所生活の長期化を見据えた対応が不可欠です。
公衆衛生の管理を含む生活支援は重要にも関わらず、避難所の運営者に委ねられることが多いのが現状ですが、衛生管理の不備は感染症蔓延や生活習慣病の悪化といったリスクをもたらします。
そのため、専門的な衛生管理と指導が必要不可欠です。
学校薬剤師は、児童生徒の健康増進のため、学校における環境の維持管理に関する指導助言を行なっています。
災害時学校は避難所となることが多く、環境衛生の専門性を持ち、地域特性や、施設の構造や設備にも精通している学校薬剤師が、災害時における避難所の衛生管理に関する指導助言を行うことは、非常に適任であり、積極的に公衆衛生活動に参画し、指導的な役割を果たすことが期待されます。
そこで、岐阜市学校薬剤師会は、災害時の避難所での衛生管理に関する指導助言を行うためのマニュアルを策定しました。
これにより、避難所の管理者や関係者が適切な衛生管理を実施し、避難生活の安全性と健康確保に貢献できることを期待しています。