騒音

12.騒音レベル

教室内が静かであることは望ましいですが、全く音のない状態を作り出すことは不可能です。
教師の声より大きな音が入ってくると、教師の声が聞こえにくくなり、学習能率が低下します。

1975年に全国1,270校を対象に行った調査によると、教師の年齢・性別・教科及び教室の階・建築様式・地域を問わず教師の声の平均値は 64 デシベルであり、最も頻度の高いレベルは 65 デシベルでした。

WHOの騒音に関するガイドライン(1999年4月)によると学校では教師の講義を聞き取る知的作業のため、声と騒音の差が少なくとも15デシベルは必要であるとされてます。

これらのことから、教室内の等価騒音レベルは窓を閉じているときは LAeq50 デシベル以下であることが望ましいとされています。

検査回数
年2回
基準
教室内の等価騒音レベルは、窓を閉じているときは LAeq 50 dB(デシベル)以下、窓を開けているときは LAeq 55 dB 以下であることが望ましい。

事後措置

基準値を超える場合は、学校の実態に応じて望ましい学習環境を確保するための適切な措置を講じます。

例えば、いすの移動音対策としては、いすの足にゴムキャップをつける等の工夫が考えられます。

また、必要に応じて、授業を行う教室を騒音の影響が少ない教室等に替える等の適切な措置を講じます。

窓を開けたとき LAeq 55 デシベル以上となる場合は、窓を閉じる等、適切な方法によって音を遮る措置を講じます。

校外からの騒音については、学校自体で解決できない場合もあるので、臨時検査を行う等によって、その実態をより明らかにし、必要に応じて学校の設置者に措置を講ずるように申し出ます。
例えば、空港に近く、騒音レベルが一定以上の学校では、窓を二重にする等、防音校舎が作られています。

音に対して過敏な児童生徒、聴力や発声に障害のある児童生徒、補聴器をつけている児童生徒等がいる場合は座席の位置を考慮します。